航空券の半券ビジネスとは?

会計処理のために航空券の半券を保管しておいてくれと言われましたが、半券に関するベトナムの事情を教えてほしいです。

半券保管を実施しているところは会社によってそれぞれのようです。ただ偽造の半券販売のビジネスがあるところを見ると半券保管の概念は普及していると思われます。

航空券の購入代金を会社の経費に計上するに当たり、半券の保管を求められる事があります。今回は半券の役割と半券の偽造ビジネスについて紹介します。

なぜ半券が必要か?

半券を保管することは「確かにその飛行機に乗った」という証明をする役割をもちます。これがなければ航空券をキャンセルして払い戻しを受けたにも関わらず、経費として計上することもできるわけで、半券保管は不正な経費計上を防ぐ役割が考えられます。

日本でも同様に半券保管が経費計上のために必要とされることがありますが、日本の場合は半券とは別に「搭乗証明書」が普及していますので、これが経費計上のための証明として半券の代わりとなります。一方ベトナムではこの搭乗証明書は一般的ではなく、搭乗したかどうかを証明するのは実質半券しかないように思われます。

半券ビジネスとは

本記事を書くに当たりベトナムの半券の取り扱いについて色々調べていますと、偽造の半券を販売する業者に出くわしました。サービス内容を見ますと各航空会社と同じ半券のデザインで搭乗者の名前や日付、その他希望する事項を自由に印字してくれるようです。また対応している航空会社はベトナム系はもちろんのこと、日系やその他外資も幅広く対応していました。

(各行先や航空会社ごとに発行できるらしい)

さて、こういったサービスを利用する目的としては以下の2パターンが考えられそうです。

パターン1:「本当に飛行機に乗ったが半券をなくしてしまった。経費として計上するために必要な半券がどうしても欲しい」といった救済?利用。

パターン2:「法人税を減らすために空出張としての航空券代を経費に計上したい。」といった脱税目的利用。

そこでこの半券販売を行う業者にその目的について聞いてみますと「それは買う人に委ねる」とのことでした。「趣味で色んな航空会社の半券が欲しいという人も中にはいるだろう」といったわざとらしい見解を語っています。

ただ同じ別業者の中にははっきり使用目的が書いてあったり、「~の偽造領収書の作成承ります」みたいな文言がウェブサイトに書かれていましたので議論の余地はなさそうです。こういった業者に対する国の取り締まりはどうなっているのか気になるところです。

証明書の偽造ビジネスについて以前別記事で紹介したことがありましたが探せば色々と出てくるものです。最近はインボイスの偽造発行業者の大規模な取り締まりが実施されており、こういった業者もそのうち摘発されていくと思われます。

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