なぜ起きる?同じ人材から応募が来る事情【後編】

同じベトナム人から応募がくることがあるんですが、どういった事情でこんなことが起きるんでしょうか?

求職者にとっては同じ会社と自覚していない場合がほとんどで、求職者によってその事情が異なります。

前回は同内容で人材紹介会社側に理由があって同じ求職者からの応募がある理由を書きましたが、今回は求職者側の理由により同じ人材から応募がある場合について説明します。

ケース1:人材紹介会社と求人掲載サイトを併用しているケース

企業によっては人材紹介会社と求人掲載サイトを併用しているところがあります。「掲載サイトを利用しているが、中々適した人からの応募が来ないから人材紹介会社にお願いした」という企業も少なくありません。その際求人サイト上に自社の説明が不足(企業名などはっきり特定できる情報)している場合、求職者が人材紹介会社からその企業の案内を受けても既に自分が応募した企業であることに気付かず、再度応募するといった事態が発生することがあります。

また人材紹介会社の中には応募まで企業名を伏せておいて、面接などの案内があったときに初めてその企業の情報を全て公開する、という方式をとっているところがあります。これは事前に全情報を公開することによって、その求職者が直接企業に応募するのを防ぐといった理由からのようですが、どこの会社かはっきり分からない企業に応募するのは求職者にとって気分がいいものではありません。

一方、求人サイトを介して応募したものの企業側から返事がなかったので改めて紹介会社を通じて応募してみた、という話も聞かれました。

ケース2:応募している企業が多すぎる

面談をしていて時折感じることがありますが、とりあえず勤務地や給料が合えば何でも応募するような人に出会うことがあります。特に専門性の低い求人にこの手のタイプが多いのですが、手当たり次第に応募しているので各企業の情報にちゃんと目を通していない、あるいは数が多すぎてどの企業に応募したのか分かっていないという状況になっています。

私もこの手の人材の対応をすることがありますが、自社で行う面談日時の設定をする時点で、なぜ私から連絡が来たのか、ということを全く分かっていない人がいます。応募からかなり日が経っているならともかく、それぐらい無差別に色々なところに応募しまくっているということが窺えます。

ベトナムの就職活動では日本ほど応募した企業の企業研究をしないものですが、上のような理由により自分がどこの会社に応募したかすら分かっていないような人は紹介するには十分な不安材料になると考えています。

人材の適性を判断するにあたって書類上の経歴や面接での受け答えが判断の大部分を占めることになりますが、それ以外のちょっとしたやり取りからもその人の内面が見え隠れすることがよくあります。採用に当たって応募から選考までのプロセスにおいて何か違和感を感じる部分がないかも注目してみることをお勧めします。

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