なぜ起きる?同じ人材から応募が来る事情【前編】

複数の人材紹介会社から同じベトナム人の履歴書を打診されることがあるんですが、どういった事情でこんなことが起きるんでしょうか?

人材紹介会社側が原因の場合は求職者に対する事前のコミュニケーション不足や当人に確認せずに履歴書を送付しているがあるみたいです。

企業が複数の人材紹介会社に声をかけている場合、それぞれの紹介会社から同じ人材の履歴書が送られてくるというのは時折聞く話ですが、なぜこのようなことが起きるのでしょうか?今回は弊社がお客様、元同業者などを通じて調査した結果をご紹介します。

人材紹介会社から同じ人材を紹介される背景

弊社がある人材(ベトナム人)を紹介した際に

「既に他の紹介会社より紹介を受けている人材です」

と断りの連絡を頂くことがあります。しかし打診前に会社名や所在地、求人内容についてその人材に直接説明していますので「既に応募しているのならその時にその人材は気付かないものか?」と、どうにも腑に落ちません。該当の人材に「先方からこのように言われましたが心当たりありませんか?」と聞くも、当人もよく分かっていない反応を受けることがあります。これ如何にと思い、調べてみると以下のようなことが分かりました。

候補者に告げずに履歴書を送付していた

一般的に人材紹介会社で登録があった人材はデータベースにその情報が記録されます。新しい求人が入った際には、そのデータベースに登録された人材の中からマッチした人材を探すというのが一つのサーチ方法になるわけですが、どうやら一部の紹介会社ではマッチした人材が出たときに、その人材に告げることなく相手先に履歴書を送っていることがあるようです。

そこで打診先の企業から好反応があった際に初めてその候補者に連絡し、求人の説明という流れを取るようで、これは通常の打診の流れとは逆の順序となります。ただしその人材は過去の登録者なので既に就職先を見つけている可能性も当然あるわけで、紹介側からすると面接へ進められるかはその時次第ということになります。

これを人材の立場から説明すると以下のようになります。

A紹介会社から事前通知なしに履歴書を送られていた場合、B紹介会社から募集企業の説明を受けても、自分がA紹介会社から履歴書を送られていることは知る由がありませんので、本人はB紹介会社を通じて応募しているという認識となります。

同じ人材からの履歴書が届くというのにはこのような事情が一部あることが分かりました。

もう少し突っ込んで調べてみますと、事前通知なしに履歴書を送るような会社はローカル企業に多いみたいですが、残念ながら一部日系の名前も聞かれました。これが会社としての行動なのかエージェント個人の行動なのかは分かりません。ただ日系の場合はベトナム人のリクルートはベトナム人スタッフに全て任せている紹介会社が多いので、プロセスにおいて日本人の目が入りにくいというのも原因の一つとして考えられます。

因みに事前確認なしに履歴書を送付されたことを知ったベトナム人求職者たちですが、どなたもショックや憤りを感じていますので、こういった行為はベトナムでも社会通念上で普通ではないということが分かります。

採用側はどうやって見分けるべきか?

求職者に断りなく打診されたり、事前のヒアリング無しに打診されるのは採用側にとってもあまりいい気はしないと思います。「何かおかしいな?」と感じることがありましたら以下の部分に注意してみることをお勧めします。

履歴書が古い、最新の情報に乏しい

履歴書に記載されている日付や直近の職歴が数カ月前のものになっているものがあります。通常転職にアクティブな人材は現在進行形の履歴書を提出してきますし、それなりの期間のブランクなどは事前のヒアリングを通してエージェントから加筆修正の依頼を受けるか、打診の際に直近の未記載の部分について補足説明があるものです。これが全くないということは過去に登録した際の履歴書をそのまま転用している可能性が高く、当人材にも応募に当たってのコミュニケーションが十分にとれていない可能性が推測されます。

候補者に関する質問への回答に時間がかかる

順当な流れで応募した場合、候補者は選考結果を待っていますので、紹介会社からの連絡に対しても注意するものです。応募先の企業から追加の質問がエージェント経由であった場合も早い段階で返答があるものですし、内容によってはその場でエージェントから回答がある場合もあるでしょう。

面接を打診するも辞退されることがやたら多い

上に書いた通りそもそも当人に応募意思があるかどうか確認せずに打診している場合、面接辞退になる確率は必然的に上がります(正確には辞退ではなりませんが)。因みにその時の断り文句は「他の会社に就職が決まった」が多いと思いますが、これも打診から面接までの日程が大幅に開いてなければそんなに頻繁に起きることではありませんので、このようなことが頻発する場合は少し考えものです。

後編は求職者側に原因がある場合についてお伝えします。

Facebook
Twitter
LinkedIn
Pocket
Email

1件のフィードバック

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA