社内恋愛にまつわるトラブル事例

自社の従業員が社内恋愛でちょっとした問題が起きています。ベトナム企業における社内恋愛のトラブル事例、対応などについて教えてください。

一部の企業では社内恋愛に関する就業規則を定めているところもあるそうです。しかし大半は状況に応じて上司が個別の対応をしており、その事例はどこの企業も似たような内容が多くなっています。

日本では社内恋愛が結婚のきっかけというのが20%強(2022年ゼクシィ調査)と首位になっていて、ベトナムでも社内恋愛が年々増えています。平均年齢が若いベトナムで会社員も増加している環境では自然なことかと思いますが、これに伴い社内恋愛によって頭を悩ますベトナム企業も少なくありません。今回はそんなベトナム企業における社内恋愛のトラブル事例について紹介します。

よくある社内恋愛トラブル事例

従業員の社内恋愛で頭を悩ませた経験があるベトナム人上司はそれなりにいるものです。これらに関する悩みはときに職場の雰囲気を左右するような深刻なものも見られ、管理者としては恋愛はプライベートなものと放っておくことができない状況に立たされることがあります。以下でよく見られるトラブル事例を見ていきます。

他の従業員からのクレーム

当事者二人が社内で親密にしていることを良く思わないスタッフからクレームを受けるというものです。業務に支障をきたすような場合は厳重注意事項であるものの、仮に恋愛関係でない2者がお喋りをしていても何もクレームが起きないのに対し、恋愛関係である者同士がお喋りしている時にだけクレームが入るのにモヤモヤする上司もいます。つまり他の従業員からの嫉妬や妬みが絡んだクレームは対応が難しいというものです。

上司と部下の恋愛

上司と部下が恋愛関係であった場合、たとえその上司が恋人である部下に対して客観的な評価をしていたとしても依怙贔屓や私情が入っていると周りから勝手に思われてしまうことがあります。この場合配置転換を検討することもありますが企業規模が小さくて変更場所がなかったり、変更理由の伝え方などで頭を抱えることになります。

破局後の対応

破局した場合に仕事そのものに影響が出るケースやどちらかが気まずさから退職するケースも多いので、そういったことをあれこれ考えながらマネジメントをする必要があります。また別れ方が反倫理的なものだった場合は他の従業員も巻き込むこともあるようです。

ローカル企業の上司はどのように対応しているか?

こういった相談を上司が受けた場合、まずは客観的な証拠集めに動きます。聞いた話を鵜呑みにして当事者にいきなり面談を行うと事実と異なっていた場合のリスクもあるからです。実際にその恋愛関係が職場に及ぼしている影響を客観的に証明できる段階で初めて個別の面談を実施していくことになります。もちろん面談で別れるよう指示をするなんてことはなく、あくまで現時点で集まっている証拠から一つの警告を出すといったイメージです。

これでも改善が見られない場合は実際に及ぼした影響や勤務態度などから就業規則に則り懲戒処分といった方向に進めていきます。ただこの段階まで進むケースは稀で、仮にこのレベルまで行きつく場合は大抵片方または両方がそれまでに退職することが多いようです。

恋愛はプライベートなものということで、ベトナム人同士の恋愛で何か職場トラブルがあった場合でも日本人管理者の耳に入らないこともあります。知らない間にそういったことが起きて現場に悪影響が出ていた場合は冷静に対処できるようにしたいものです。

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