現地採用者が本帰国を考えるタイミング

コロナの影響で失業して本帰国した現地採用者が周りにたくさんいますが、私もいつ本帰国するべきかよく考えるようになりました。どのようなタイミングがベストでしょうか?

その人の年齢、職業、将来設計などに依るので一概に言えませんが、よくある本帰国の事例を知っておいた上で考えてみてはいかがでしょうか?

任期のない現地採用。本帰国または転職は本人の自由ですが、そのタイミングは時に悩ましいものとなります。特に帰国するか否かはガラッと環境が変わることになりますのでより慎重になるところですが、実際に本帰国を選択する現地採用者はどのような事情が多いのでしょうか?

よく聞かれる本帰国の理由

其の一:失業、転職先が見つからなかった

本人としては続けてベトナムにいたいと思いながらも失業して次の転職先が見つからなかったケースです。コロナ禍ではビザの関係で失業して以降も長期に渡りベトナムに滞在することが難しくなりましたので、仕方なく本帰国を選択した方は相当数いらっしゃいます。この場合、日本で一度態勢を立て直して再度ベトナム就職の機会を窺う方も一定数いると思われます。

其の二:年齢要件①「30歳」

20代前半から中盤の方でベトナム就業を始めた方は、30歳辺りを一つの本帰国のタイミングとして考える方が多いです。20代のうちに海外就業の経験を積みたいと思っている方は30歳ぐらいまでを一つの基準として考えている人も多いですし、女性であれば結婚も一つの理由として聞かれます。現地採用者の営業職はこの年齢層の需要が高いですが、長期就業という観点では節目の年齢で辞められるリスクもはらんでいます。

其の三:年齢要件➁「30代後半」

30代後半で本帰国を選択する人は「日本国内での転職先を見つけられる可能性」を挙げる人が多くなります。40歳を過ぎると日本で再就職が厳しくなるという思いが漠然とあり、今後ベトナムで生きていくのか、あるいは日本を地盤に生きていくのかを考えることになります。再就職の可能性はその人のスキルやタイミングで大きく左右されるわけですが、日本で働く同年代の方と現地採用者として働く自身の給与額の開きが目立ち始めるのもこの年代です。本当の意味で今後も現地採用者として生きていくのかどうかの覚悟を問われる年代でもあります。

其の四:生活、家庭環境の問題

生活の問題とは単純にベトナムに合うか、合わないかの問題です。合わないと思ってもすぐに本帰国してしまうと色々な部分で印象が悪くなると考え、とりあえず1~2年は我慢している方が多いです。企業がよく日本からの現地採用者を採用する際に懸念される典型的なパターンです。

一方家庭環境の問題は日本側の家族に何かあったというケースです。近い身内が重い病気になり介護が必要になったなどや、余命宣告をされたなどの例があります。これは事前予測が不可能で不可抗力的要素が強い事例です。

若い方のほうが一般的に採用ニーズが高いですが、その分本帰国の可能性があることや、他社からのニーズもあることから転職が容易である点を考えると定着という意味で相応のリスクはあります。

また法改正により原則外国人の無期雇用ができなくなりましたので、契約更新の時期を一つの本帰国(転職)のタイミングとして考える人も増えるのではと考えられます。

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