VNeIDで入管に申請するための準備が整いました。今後の流れについて教えてください。
入管での申請が終わると1週間後ぐらいに登録完了の通知がありますので、あとは新たに発行されたアカウントを使って専用のウェブサイトで登録する流れです。
前回の「VNeIDの概要と登録の流れ【前編】」からの続きとなります。(前編をまだご覧になられていない方はこちらからご確認ください。)【後編】では実際の入管での申請の様子やその後の手続きについて紹介していきます。基本的には案内に沿って行うだけですが、自身の体験や注意するポイントなども添えて解説していきます。
入管で手続き申請
【前編】で解説したSIMカードの個人登録、現在所有のパスポート、TRCが揃ったら入管に向かいます。ハノイの入管では入り口入ってすぐの受付で申請用の用紙をもらえるので、そこに必要事項を記入していきましょう。
ただしその用紙をもらう前に携帯電話のショートメッセージで1414宛に「TTTB&(SIMカードに登録した自身のパスポート番号)」を送信することを求められます。それを送ると自分の名前などSIMカードに登録している個人情報が返信として届きますので、それを入管が確認して上の申請用紙が交付されます。ここをパスできなければ申請用紙をもらえないので注意してください。またちょうど2025年7月1日から各省が合併されたり、それに伴う住所が変更されているかと思います。旧住所を書いて提出すると突っ返されるので、事前に新しい住所を確認しておくようにしましょう。
申請書類に過不足がないことが確認されると整理番号を渡され、外国人申請の専用ルームに向かうことになります。
申請手続き
専用の部屋に入ると自分の番号が来るまで待ちます。申請は2段階あり、まずは自分の写真撮影(予め証明写真を持参する必要はありません)、それから指紋採取、個人情報の登録という順番になります。私が申請したときのハノイの入管スタッフは比較的英語が話せて愛想のいい感じでした。入管というとぶっきらぼうなイメージなんですが、良い意味で期待を裏切られた感があります。
手続きが完了すると、1週間後ぐらいに自分の電話番号宛に結果通知が届くので、その間は注意してショートメッセージを確認するようにしましょう。宛名は「VNeID」、英文でメッセージが届きます。

VNeIDに登録

ここまで来てやっと登録作業に入れます。専用のウェブサイトまたはスマホのアプリどちらでも登録ができるようですが、使う頻度を考るとスマホにアプリをダウンロードする必要性が現時点で感じなかったのでウェブサイトで行いました。ただベトナム語しか表記がありませんので、ベトナム語が全然分からなかったり不安がある場合はベトナム人スタッフを横に置いて登録作業をしたほうが無難かと思います。
最初にメッセージで届いたアカウントナンバーを使って、同番号を有効にする処理を行います。その際にパスワードの設定や、パスワードを忘れた際の復活方法を決めますので、とりあえず設定した内容はメモしておいたほうがいいでしょう。ちなみに復活方法とは質問に対する回答の設定(例:あなたのペットの名前は?→シロ)などです。
アカウントが有効になったらアカウントナンバーと設定したパスワードを使って上の画像よりログインしてみましょう。その際に登録している電話番号宛に認証コードが届くので、それも一緒に入力してログインします。管理画面に入れば「企業登録」パネルがあるので、あとは案内に沿って必要事項を入力していくと完了となります。ちなみにこれも登録完了の結果に少し時間がかかり、承認されると管理画面の通知でお知らせが入ります。これで晴れて処理完了となります。
今回の登録作業は制度運用が開始されてから間もないので、今後も色々な疑問が出てくるかと思います。特にSIMカードの登録やVNeIDに登録されている個人情報の中でパスポート番号の変更が起きた場合、どのような取り扱いとなるのか気になるところです。VNeIDはベトナム人を念頭に設計されている点、ベトナム人の個人識別番号は一回割り振られると変わらない点などを考えると、外国人の個人識別番号に当たるパスポート番号は変わるということが想定されて、このシステム設計がなされているのか疑問なところではあります。こういったことに関する疑問は今後も色々と明るみになってくるかと思いますので、また新しい情報が入り次第、配信していこうと思います。