日本人上司に評価されるとは?

職場でどのようにふるまえば日本人上司から良い印象を受けるでしょうか?

人によってポイントは異なりますが、まずは自分が求められている役割をしっかり理解した上でコミュニケーションを日常的にとることが大切です。

日本人が上司からの評価を気にするのと同様に現場のベトナム人も自分が日本人上司にどのように思われているのかは気になるものです。巷では「日本人上司への接し方」といったベトナム語の記事が色々見られますが、今回はよくベトナム人から検索されている「日本人上司への接し方」に関する記事を紹介します。

同じ内容の記事にあたる確率の高いベトナム

同じ事柄についてウェブサイトを検索してみますと全く同じ内容の記事にあたることがベトナムではよくあります。これは自分で書いた記事を掲載するのではなく、ネット上にアップされている記事を転用する所謂「パクリ記事」にあたります。企業用のホームページでもそういったものが散見され(例:日本人をターゲットにしているローカル企業のホームページ上の日本語案内が日系同業他社で使われている内容と全く同じ、など)、自分の企業のホームページの一部分がそのまま使用されていたということもあるかもしれません。著作権や剽窃行為といった意識がまだそれほど高くないことが窺えますが、この「パクり」や「真似」の現場は少し意識しますと日常生活の中でもたくさん見ることができます。

こういった現状からネット上で良記事が掲載されると、全く同じ内容の記事が別サイトで複数上がってきますので、結果的に触れる情報は同じになりやすいというのがベトナムのネット検索の特徴でしょうか。逆を言うと個人の見解や解釈の違いが発生するような事柄の情報を調べる際にソースが不足しやすく、画一的な情報しか手に入らない特徴とも言えます。

日本人上司にはどう接するべきか?

ここからが本題です。某サイトで紹介されている「最も簡単な方法で日本人上司の心をつかむ方法」というものがありましたので、自身の見解を踏まえながら紹介していきます。

Bạn luôn hoàn thành tốt công việc và mong muốn thể hiện bản thân trước mặt sếp, để được chú ý cất nhắc. Tuy nhiên, sau một thời gian, bạn vẫn cảm thấy bản thân thật nhạt nhòa. Đơn giản là bạn chưa hiểu cách lấy lòng các sếp Nhật mà thôi.(いつも上司の前で仕事をきっちりこなし、昇進のためのアピールをしているにもかかわらず、依然として上司からの印象がそれほど良くないと感じることがあるでしょう。それはあなたが日本人上司の心をつかむ単純な方法を理解していないからです。)

đối với những người có địa vị rõ ràng như giáo viên, hay trong trường hợp này, trưởng phòng hay giám đốc, bạn cần phải gắn tên của người đó với địa vị.(教師の他、社長や役職者を呼ぶときは役職者名を付けて呼ぶ必要があります。)

ここでは「○○さん」ではなく、「○○先生」「○○社長」「○○部長」と呼ぶ必要があるというような内容が書かれています。ベトナムの日系企業を見ていますと役職名で呼ぶのは「シャチョウ」ぐらいでしょうか。社長でも「○○さん」と呼ばれている会社は多いと思います。これについては現場の慣習に従うということで解決できるかと思われます。

Khi giao tiếp với cấp trên, bạn bắt buộc phải dùng kính ngữ. Kính ngữ dùng để thể hiện thái độ tôn trọng và thứ bậc của công ty. Tuy nhiên, như ta được biết, tiếng Nhật có đến 3 loại kính ngữ. Ta nên dùng thế nào cho phù hợp?Đối với những sếp lớn, những người có quyền hạn rất cao như chủ tịch hoặc tổng giám đốc, ta nên sử dụng kính ngữ loại 1 hoặc loại 2 – kính ngữ lịch sự và thể hiện sự tôn trọng cao.(上司と接する際には敬語を使う必要があります。しかし日本語には3タイプの敬語があり、相手の位に応じてそれを使い分ける必要があります。社長やそれに次ぐ権限をある人には1と2のタイプの敬語を用いることが敬意を表す敬語となります。)

要は上司にきっちりした敬語を使えということが書かれています。3タイプの敬語というのは「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」のことで、社長や役員などの位の人には尊敬語と謙譲語を使うべきだと解説されています。これも現場で働いている日本人がベトナム人の敬語の使い方をどこまで評価しているかは疑問です。もちろん尊敬語と謙譲語をきっちり使い分けられる外国人は評価に値しますが、そこが決め手にはならないでしょうし、無理して尊敬語や謙譲語を使うなら正確な丁寧語で十分という日本人が大半ではないでしょうか。因みに同記事では「丁寧語は部門長や適度な位の上司に使うようにしましょう」と書かれていますが、これも的を射てない解説かと思います。

Khác với phong cách làm việc phương Tây, các sếp Nhật thường rất ít khi đưa ra những mệnh lệnh hoặc hướng dẫn rõ ràng cho nhân viên. Đừng ngạc nhiên và cố gắng gặn hỏi sếp các chỉ dẫn cụ thể.——Điều này nghe có vẻ khá vô lý, vì ban đầu bạn hoàn toàn không nhận được hướng dẫn gì cả cho công việc này. Tuy nhiên kiểu làm việc này rất phổ biến tại Nhật, bởi nhiều các công ty Nhật vẫn vận hành theo kiểu khá bảo thủ. Sếp bạn sẽ cho rằng bạn là một nhân viên tốt bởi bạn chịu lắng nghe và tiếp thu ý kiến cấp trên. Đừng cố cự cãi hay tỏ thái độ, vì điều này chỉ làm cho sếp mất thiện cảm dành cho bạn. (西洋の働き方と異なり、日本人上司で仕事の指示や方法を具体的に告げる人はほとんどいません。あなたはそれに驚かず、自ら聞きに行くように努めましょう。(中略)最初は仕事の指示がないことに無理を感じ、馬鹿げているとさえ思うかもしれません。しかしこの手の形態は日本社会では普通で、多くの日本企業は依然として保守的なやり方に固執しています。日本人上司は黙って話を聞き、意見を受け入れているあなたに良い印象を感じます。議論したり不満の態度を出すとあなたへの情を無くしますので、たとえそう思っても表に出さないようにしなければなりません。)

中々辛辣なことが書かれていますが、「指示は自分から求めにいきイエスマンであれ」ということを言っているようです。古い日本企業の体質という観点ではあながち外れていない気もしますがベトナムの日系企業で働くにあたってこのマインドでこられると、どうだろうか?という感じはします。そもそもベトナムで現場を回している日本人でベトナム人にイエスマンを求めている人はどのぐらいいるんでしょうか?

ネットから得た日本人についての情報でときどき「えっ!?」となることをベトナム人に言われることがあります。恐らく上で紹介した記事も実際に現場で働いてるベトナム人が見たら「そうでもない」と感じる人も結構いるのではないでしょうか。「経験に勝る知識なし」とはよく言ったものです。

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